ミテンの本棚 > みやざき風土記 | ||||||
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二二番 舞荒神 (瓊々杵神) 一人舞 衣装は二〇番と同じ。三宝荒神締めくくりの舞。 二三番 稲荷 (春日大神、白髭大神) 二人舞 毛笠、麻素襖、白袴。鈴、扇 稲荷幣を腰に挿し、はじめは鈴と扇、次に幣、最後は素襖を脱いで舞う。 稲神の舞 五穀豊穣と商売繁昌を願う神楽である。 二四番 新地割 上 (天鈿女神、枛津媛、木花開耶媛、大屋津媛) 二五番 新地割 下 ( 〃 〃 〃 〃 ) 四人舞 宝冠、鉢巻、白張、白袴を着し、腰に太刀を帯びる。 上の舞では鈴と榊、下の舞では鈴と抜身太刀を持って舞う。 日の本高千穂は神の国で美しく清らかな里、その処に住む我々は身を浄め、神をたたえて暮らそうと説き、舞手は合唱しながら威勢よく舞う。 二六番 沖江 上 (天叢雲神、天種子神、事代主神、月読神) 二七番 沖江 下 ( 〃 〃 〃 〃 ) 四人舞 毛笠、白張、白袴。榊柴、鈴、腰に幣二本を挿す。 鈴と水神幣を持ち、上舞・下舞ともの舞う。竜宮の水神を招き、神の守り、水の守り、谷川の清らかな水、生きるため大事な水を守ろうと願って舞われる。 二八番 神髄 上 (経津主神、建御雷神、天日鷲神、月読神) 二九番 神髄 下 (建御雷神、手置帆負神、札田彦神、五十猛神) 四人舞 宝冠、白鉢巻、白張、白袴。太刀 四人が隣りと抜身太刀を握って輪になり、太刀の下を潜る八方返し(岩潜り)をする。四人が三人、二人と舞手が減り、最後の一人は抜身太刀二振りの中央を握って舞い、太刀を脇にして前転する技を見せる。 天の岩戸に隠れた天照大神の所在を求めて、山や谷を渡り岩戸に近づく舞。岩潜りとも言う。 三〇番 神髄(振り上げ) 四人舞 宝冠、鉢巻、たすき、白張、白袴。太刀、鈴 四人が一人ずつ減って最後の一人舞。振り上げと言う。 神髄の締めくくりとして舞う。 三一番 食供女(げくにょ) 田植えに従事する人々に食事を運ぶ舞。女装した舞手が頭に飯櫃を乗せ登場する。前後に「幣差し」が付く。 三二番 馬 三三番 馬追 馬、笠を被りタスキをつけ、四つ這いになって神屋を廻る。馬追い、御笠を被りタスキをかけ、腰に大きな煙草入れを下げる。馬を追って馬追いが登場。御神屋を廻っていた馬が寝てしまい、なだめるが起きない。煙草を一服し煙を吹きかけると馬は跳ね起き、後方で跳ねまわる。代搔き作業での馬と馬追いの軽妙な動作を表現する。 ※『諸塚神楽(戸下神楽)解説書』戸下神楽保存会 平成四年二月一日・二日) ※『御神楽のしおり』戸下神楽保存会 |
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2024-04-09 更新 | ||||||
著者プロフィール | ||||||
前田 博仁(まえだ ひろひと) 昭和40年宮崎大卒。県内小学校、県総合博物館、県文化課、県立図書館を歴任、 平成15年宮崎市立生目台西小学校校長定年退職。 現在、宮崎民俗学会会長 (県)みやざきの神楽魅力発信委員会顧問、(県)伝統工芸品専門委員、 高鍋神楽記録作成調査委員会参与、日南市文化財審議会委員 著書 『近世日向の仏師たち』(鉱脈社) 『薩摩かくれ念仏と日向』(鉱脈社) 『近世日向の修験道』(鉱脈社)、 『比木神楽』(鉱脈社)、 『神楽のこころを舞いつぐ』(鉱脈社)、 他に『鵜戸まいりの道』 『飫肥街道』(鉱脈社) 共著 『宮崎県史 民俗編』 『日之影町史(民俗)』 『北浦町史(民俗)』 『日向市史(民俗)』 『清武町史(民俗)』 『みやざきの神楽ガイド』 |
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