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体で感じる・心が育つ
こどもに関するコラム集!専門家がコラム・情報を掲載しています。
 
No.177 かわいい子にはひとり旅をさせよ
原 田 京 子 ( 児童文学作家 )
 最近、京都、大阪と旅行をしてきました。旅好きの私にとって日常とは違う時間を過ごすことは、心身ともにたくさんの収穫をもたらすことを実感しています。また、旅をすることは人間に大きな成長をもたらします。そのことはこれまでの息子に関するコラムで記述したとおりです。世界放浪によって全大陸制覇を成し遂げた息子は、旅に出る前よりもひと回りもふた回りも人間的に成長していました。
 息子は幼い頃から一人旅の経験をしてきましたが、旅先で出会う様々な出来事や、身内以外の人々のたくさんの善意に触れることで、普段の生活では学習できないことをたくさん学んだようでした。小学校を卒業して親元を離れ、中学、高校、大学、そして、現在に至るまで、様々な場所で生活をしてきましたが、視力は裸眼で2.0、虫歯は1本もなく、肉体的にも頑強でしたが、そこに、旅での経験によって鍛えられた精神力が加わり、この子ならどんなところでも生きていけるだろうと、私は親バカながら自負しています。
 私はといえば、大学卒業まで親元で生活。ひとり旅の経験もありませんでした。そんな私にとって、夫とのニューヨークでの生活は、まさに人生における一大転機でした。メンターともいうべき「ミス・パーカー」との出会い、コロンビア大学の英会話クラスでの事件(※)などなど、マンハッタンでの生活におけるあらゆる経験が、今の私を形作っています。童話作家になりたいという幼い頃からの夢を実現するきっかけを作ってくれたのもこの場所でした。

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※コロンビア大学の英会話クラスでの事件
 英会話の授業後クラスメイトの数人に囲まれ、「どうして英語ができるくせに自分の意見をいわないのか?」と追求されました(英会話のクラスは1クラス20人の、上級から初級までの5クラスで、最初にテストがあり、成績順に上級から振り分けらます。私は98点で上から2番目の成績。1番は100点満点のインド人の青年でしたが、最初の1日に参加しただけでその後は欠席したため、私はクラスで一番成績がいいということになっていました)。「文法はわかるけれど、これまで英語を話す機会があまりなかったので、英会話は得意ではありません」と一生懸命つたない英語で説明すると、みんなの態度が一変して、「うまく話せなくても大丈夫。私たちは笑ったりしない」そういってくれました。それ以降のクラスでは頻繁に私に話す機会を作ってくれ、少しでも話せると、みんなで拍手をしてくれました。
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 なかでもミスパーカーとの出会いは、私にとっての人生最大の出来事でした。週に何度か会う彼女は、私より42才年上の72才。身長は私より20cm近く低くて小柄なのに、知的でパワーに溢れ、足取りも軽くマンハッタンを闊歩し、私を様々な場所へと誘います。また、72才にして大学の聴講生として講義を受けており、まさに、ミスパーカーは、こんな年の重ね方をしたいと思わせる、まさにメンターと呼ぶべき人でした。私が美術館めぐりを好きになったのも彼女の影響でした。
 私は毎晩、その日に起こった出来事を日記をつけるうちに、マンハッタンを舞台にした児童文学のお話を思いつきます。そして、お話を書き進めながら、ミスパーカーに会うたびにそのお話を英語で話して聞かせました。マンハッタンを去る頃、お話は完成し、ミスパーカーは私に「いつかそのお話が本になることを楽しみにしています」といってくれたのでした。帰国後、私の書いた物語は岩崎書店から出版され、私はその本をミスパーカーに贈りました。本のお礼がしたためられた彼女からの手紙には本が出版された喜びの言葉と共に、この一文が添えられていました。
「I am proud of You.:あなたを誇りに思います。」
 この言葉は、それからの私の生き方に大いなる自信を与えることになるのです。かつてのコラムで、「あなたは自分に自信がありますか?」、そうたずねられたら、私は「はい」と答えます、そう書きましたが、それはこのときのミスパーカーが贈ってくれたこの言葉のおかげだと思っています。
 まだ行ったことのない場所へ行き、まだ出会ったことのない人と出会い、さまざまな経験をする。旅がもたらすものは無限大です。もちろん失敗もあり、試行錯誤の連続でしょう。しかしそれらのすべてがその後の未来にもたらすものは計り知れません。
 ということで、私はまた旅の計画を立てています。コロナ禍でその実現が先延ばしされてきましたが、その旅、そして私にとっての挑戦とは、「1ヶ月間ほどパリでアパルトマンを借りて生活をする」ということです。そのために続けてきたフランス語の勉強も、もう10年近くになります。まだ少しも進歩していませんが。
「かわいい子には旅をさせよ。」昔の人はいいました。そして私はいいます。「かわいい子にはひとり旅をさせよ。」そんなに遠くに行かなくてもいいのです。日帰りでもいい。自分で目的地を決め、そこに行くための手段や予算を考え、旅の計画を立てる。心配なら、こっそりと後をつけていってもいいでしょう。旅の前と後とでは、お子さんがいろいろな意味で成長していること請け合いです。
 さあ、私も、もっと頑張ってフランス語を勉強することにしましょう。


※今月の写真は、2013年にパリを訪れたときにのものです。
2022-11-01 更新
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著者プロフィール
原田 京子(はらだ きょうこ)
1956年宮崎県生まれ
大学院修士課程修了(教育心理学専攻)

【著書】
児童文学
『麦原博士の犬語辞典』(岩崎書店)
『麦原博士とボスザル・ソロモン』(岩崎書店)
『アイコはとびたつ』(共著・国土社)
『聖徳太子末裔伝』(文芸社ビジュアルアート)
エッセー
『晴れた日には』(共著・日本文学館)
小説
『プラトニック・ラブレター』(ペンネーム彩木瑠璃・文芸社)
『ちゃんとここにいるよ』(ペンネーム彩木瑠璃・文芸社)
『タイム・イン・ロック』(2014 みやざきの文学「第17回みやざき文学賞」作品集)
『究極の片思い』(2015 みやざきの文学「第18回みやざき文学賞」作品集)
『ソラリアン・ブルー絵の具工房』(2016 みやざきの文学「第19回みやざき文学賞」作品集)
『おひさまがくれた色』(2017みやざきの文学「第20回みやざき文学賞」作品集)
『HINATA Lady』(2018みやざきの文学「第21回みやざき文学賞」作品集)
『四季通り路地裏古書店』(2019みやざきの文学「第22回みやざき文学賞」作品集)




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「彩木瑠璃の癒しの庭」 http://ameblo.jp/akylulu/
「彩木瑠璃の心の筋トレ」 http://blog.livedoor.jp/saikiruri/ 
「巴里アパルトマン生活を夢見て」 http://blog.goo.ne.jp/saikiruri


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