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宮崎、歴史こぼれ話
科学技術の発展を別にすれば、武士や庶民の生き方考え方などは現代と同じ。民俗的視点から学校の歴史学習では習わない当時の人々の生活を紹介します。
 
No.138 比木神社の雨乞祈祷2
前 田 博 仁 ( 宮崎民俗学会会長 )
 比木神社拝殿の長押に木枠で囲った板が架けてあり、それには「祈雨祭略記」と墨書してある。大正十五年(一九二六)七月六日に比木神社の社司神田捨五郎が書いたものと推察する。社司とは旧制で、府県社・郷社の社掌の上に位した神職、宮司と言ってよい。この「祈雨祭略記」は漢字と片仮名で記してあり、現代風に表記すると次のようになる。

「時に大正十五丙寅年、六月初めの頃より降雨なく天空夜毎に澄み渡り、暑気日毎に加わり旱天打続き、正に旱魃の兆しであった。日を累ねるにつれ乾風益々強く、炎熱恰も烈火の如く些かの湿気を見えない。陸上の生物は将に枯死寸前である。特に国民生活の源泉たる稲は、この時期は発育期に当たり多量の水を必要とするが、旱天続きの為人々の憂いは極限に達していた。比木神社社司神田捨五郎は、天候が変わることは容易でないことを悩み、六月二十九日から社殿で雨乞祈願を三日間行った。七月二日からは当社社掌神田萬外や神職壱岐男也、壱岐啓蔵、壱岐政義、神田武、壱岐久次郎などが相諮り、同月四日まで三日間神楽を奉納して祈願した。村民は夜毎日毎に祠前に詣でて降雨があることに専念した。中には仮装行列する者も有って、真に心を砕いて思い悩む状況であった。
 この時雨が少し降った。吾ら神職はこの天恵を感謝しつつ、同月四日午後に氏子総代石井友一を訪ねて村長吉田常二に計らせ、引き続き二夜三日の祭典と神楽を執行した。
思った通り、吾らの熱情が天に通じ、諸神は吾らの願いを喜んで受け入れ、五日午後九時には慈雨しきりに降り、夜半には雨の勢いが急に加わり車軸も没するに至った。万出会った人々は天を仰ぎ、地を拝して神の恵のますますの崇高、尊崇を心にとどめ、喜びは筆舌に尽くし難く、特に吾ら日夕神に奉仕する者は、今更ながら霊験あらたかなることを痛感、大いに喜ばしく謹んで祈雨の顛末を書き記すことにした。
                       大正十五年文月六日 」

 以上の如く江戸時代行っていた二夜三日の祈祷と神楽奉納で旱魃を免れたと記録で伝える。大正十五年は高鍋だけでなく、現在の宮崎市南部も旱魃で加江田神社の境内に昭和四(一九二九)年に建立された「雨乞記念碑」がある。

雨乞い記念碑
 碑裏面によると、大正十五年の夏は雨が少なく、七月中旬より全く雨が降らず八月になっても降らなかった。水田に亀裂が入り稲は枯れ、人々は雨乞い祈祷するがその効果はあらわれなかった。
 深刻な状況に田野天建神社、今泉神社、加納神社、船引神社、田元神社、加護神社、加江田神社、熊野神社、青島神社(以上宮崎市)の各社掌(神職)や役員は加江田神社に集まり、九月二日夜から雨乞い祈祷を始めた。翌三日午前九時頃からは雷鳴が轟きわたり豪雨となった。人々は歓喜に震え正に効験あらたかとなった。
2021-05-25 更新
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著者プロフィール
前田 博仁(まえだ ひろひと) 
昭和40年宮崎大卒。県内小学校、県総合博物館、県文化課、県立図書館を歴任、
平成15年宮崎市立生目台西小学校校長定年退職。
現在、宮崎民俗学会会長
(県)みやざきの神楽魅力発信委員会副委員長、(県)伝統工芸品専門委員、
高鍋神楽記録作成調査委員(参与)、日南市文化財審議会委員

【著書】
『近世日向の仏師たち』(鉱脈社)
『薩摩かくれ念仏と日向』(鉱脈社)
『近世日向の修験道』(鉱脈社)、
『比木神楽』(鉱脈社)、
他に『鵜戸まいりの道』
『飫肥街道』(鉱脈社)

【共著】
『宮崎県史 民俗編』
『日之影町史』
『北浦町史』
『日向市史』
『みやざきの神楽ガイド』
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