| ミテンの本棚 > みやざき風土記 | ||||||
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 日南市の神楽では舞処(まいど)の周辺に神名を書いた札(巾20�儖漫�長さ1,5m位)を下げる。宮崎県内神楽では舞処を御神屋(みこうや・みこや)とか神屋(こや)、斎庭(ゆにわ)など言うが、日南神楽では神楽場、神庭(こうにわ)などと言い、天譲日国譲月彦舅尊、埿土煮尊など12神(九社神社神楽など)または14神(潟上神社神楽など)の神名札をさげる。神名の呼び方、読み方は、 �� 天譲日国譲月彦舅命(あまゆずるひくにゆずるつきひこじのみこと) �� 埿土煮命(ういじにのみこと) �� 天合命(あまあいのみこと) �� 振魂命(ふるたまのみこと) �� 豊斟渟命(とよくむぬのみこと) �� 天三降命(あめみくだりのみこと)  �� 武乳速命(たけちはやのみこと)�� 大戸之道命(おおとのぢのみこと) �� 天八百日命(あめやおひのみこと) �� 天八十萬魂命(あめのやそよろだまのみこと) �� 国狭槌命(くにさづちのみこと) �� 天八下命(あめやくだりのみこと)以上12神。 14柱の場合は �� 豊磐窓命(とよいわまどのみこと)と �� 櫛磐窓命(くしいわまどのみこと) が加わる。  また命、尊の使用は神社によって異なる。どのような神か、 天譲日国譲月彦舅命は高天原に神が生じたときの最初の神。共に生まれた神に天御中主命がいる（『神代本紀』）。 埿土煮命(宇比地邇神)は妹神須比智邇(すいじに)と相並んで生まれた神。 豊斟渟命は神世七代(かみよななよ)の神々の一柱。この神の名は大地創成の初めのころ、浮脂のごとく漂っていたものが次第に固まる状態を表したもの。 大戸之道命は神世七代の第五の男神で、大斗乃弁神(おおとのべのかみ)と偶生神。大地が完全に凝固し国所の生成したときを神格化したもの。 国狭槌命は大山津見神(山の神)と鹿屋之比売(野の神)の二神より生まれた八神の一柱。 豊磐窓命・櫛磐窓命は天孫降臨に関係する神々の1柱。太玉命が生んだ神で門(出入り口)を守護する。 日南市九社神社神楽の神楽場(御神屋)は、凡そ6ｍ×6ｍ広さで2ｍ毎に笹竹を立て、それに紙垂を付けた縄を巡らし、笹竹に神名札を下げる。正面は紅白布を巻いた注連柱(6ｍ)を立て、上部に柴を巻き付け、それに白幣や色幣を挿す。他に山と呼ぶ柴垣や祭壇を設け鳥居を立てる。  参考資料『神代系紀』『日本の神様を知る事典』『日本の神様読み解き事典』 |
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| 2025-06-11 更新 | ||||||
| 著者プロフィール | ||||||
| 前田 博仁(まえだ ひろひと) 昭和40年宮崎大卒。県内小学校、県総合博物館、県文化課、県立図書館を歴任、 平成15年宮崎市立生目台西小学校校長定年退職。 現在、宮崎民俗学会会長 (県)みやざきの神楽魅力発信委員会顧問、(県)伝統工芸品専門委員、 高鍋神楽記録作成調査委員会参与、日南市文化財審議会委員  著書『近世日向の仏師たち』(鉱脈社) 『薩摩かくれ念仏と日向』(鉱脈社) 『近世日向の修験道』(鉱脈社)、 『比木神楽』(鉱脈社)、 『神楽のこころを舞いつぐ』(鉱脈社)、 他に『鵜戸まいりの道』 『飫肥街道』(鉱脈社) 共著 『宮崎県史 民俗編』 『日之影町史(民俗)』 『北浦町史(民俗)』 『日向市史(民俗)』 『清武町史(民俗)』 『みやざきの神楽ガイド』 |
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