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宮崎、歴史こぼれ話
科学技術の発展を別にすれば、武士や庶民の生き方考え方などは現代と同じ。民俗的視点から学校の歴史学習では習わない当時の人々の生活を紹介します。
 
No.181 宮崎市制100年
前 田 博 仁 ( 宮崎民俗学会会長 )
 明治21年(1888)政府は町村制を制定し、翌年の明治22年(1889)5月1日、最初の町村合併が実施され、江平町、上別府村、川原町、松山町、瀬頭町、上野町が合併し宮崎町が誕生した。大正13年(1924)4月1日、宮崎町、大淀町、大宮村が合併して宮崎市となった。市制100年とはここから数えて100年ということ、その後も宮崎周辺の編入や合併が進み、
 昭和7年(1932)には檍村を編入したのをはじめ、同18年(1943)に赤江町、同26年(1951)に瓜生野村、倉岡村、木花村、青島村、同32年(1957)住吉村、同38年(1963)に生目村を合併し現在に至る。
 ところで「宮崎」という地名の由来は、神武天皇を祀る皇宮屋という社が下北方(宮崎市)に鎮座し、その皇宮屋の前に広がる、現在の江平や上別府、源藤、大塚、生目、下北方など一望できる地域を皇宮屋の前すなわち宮(みや)の前(さき)、「宮崎」と言った。現在、宮崎県庁や商業の中心地橘通り、周辺の田園地帯など、宮崎県の中心となっている一帯である。
 豊臣秀吉の九州仕置で県(あがた)(延岡)へ封ぜられた高橋氏に宮崎が与えられ、延岡藩の宮崎代官所が支配する地域を宮崎と言った。代官所は後に大宮中学校となる地に置いた。
 江戸期、現在の市域は北部の住吉や島之内は佐土原藩、宮崎、大淀、大宮、瓜生野、生目など中央部は延岡藩、倉岡や糸原は薩摩藩、金崎、吉野、堤内は高鍋藩、赤江、木花、青島などは飫肥藩、細江、檍、本郷南方は幕府領など、現在の宮崎市壱岐は藩や天領がモザイク状に入り組み複雑な支配であった。
 市域を流れる大淀川は県内最大の河川で、上流域は都城や小林、諸県など、中流域は高岡や綾、本庄などが位置し、これらの地域との舟運が盛んで、下流右岸に位置する城ヶ崎は上・中流域の農林産物を集約、さらに京・大坂など上方との交易で発展し商人による自治が認められた。
 明治6年(1873)宮崎県が成立、県庁を県中央に位置する上別府(宮崎市)に置いた。ここは延岡藩の飛地宮崎の農村で、戸長役場を県庁舎としたが狭く、明治7年に新庁舎を建設した。

 ところで国内の県庁所在地の多くは、江戸時代城下町として政治経済の中心地だった所、廃藩置県となった明治になっても県都として、県の中心地になっている。宮崎は県域の中央に在りながら、過去一度も政治・行政の中心に成りえなかった地域で、寒村上別府村が行政の中心になって、県の中心都市として発展したのは珍しい事例と言える。大正12年(1923)に日豊本線開通、昭和29年(1954)には航空運航が始まり、海運はカ−フェリ−就航など、県都宮崎は順調に発展してきた。城下町でなっかたことが、封建制度の悪弊に惑わされず幸いしたのではないだろうか。
2025-03-25 更新
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著者プロフィール
前田 博仁(まえだ ひろひと) 
昭和40年宮崎大卒。県内小学校、県総合博物館、県文化課、県立図書館を歴任、
平成15年宮崎市立生目台西小学校校長定年退職。
現在、宮崎民俗学会会長
(県)みやざきの神楽魅力発信委員会顧問、(県)伝統工芸品専門委員、
高鍋神楽記録作成調査委員会参与、日南市文化財審議会委員

著書
『近世日向の仏師たち』(鉱脈社)
『薩摩かくれ念仏と日向』(鉱脈社)
『近世日向の修験道』(鉱脈社)、
『比木神楽』(鉱脈社)、
『神楽のこころを舞いつぐ』(鉱脈社)、
他に『鵜戸まいりの道』
『飫肥街道』(鉱脈社)

共著
『宮崎県史 民俗編』
『日之影町史(民俗)』
『北浦町史(民俗)』
『日向市史(民俗)』
『清武町史(民俗)』
『みやざきの神楽ガイド』
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